図形の「公式」、覚え方のコツは？ | 中学生の「数学」アップ法

図形の「公式」が覚えられません…。

　
中学生から、こんなご相談をいただきました。

「図形の面積や体積の公式が難しいです。

　アルファベットとか出てくるし…

　どうやったら覚えやすいですか？」

結論から言いますが、

暗記しよう！と思って力むと
かえってうまく行かないので、

なるべくリラックスしましょう。

小学校の延長と考えて、
楽に構えるのがお勧めです。

たとえば、「円の面積」が典型なので、

まずここに焦点を当ててみましょう。

■「円の面積」は小学校でも習った通り！

「円の面積」は、

小学校で習ったものが、
アルファベット利用で再登場します。

で、アルファベットになると、

ちょっと大人っぽい感じがするせいか、
力む中学生が増えます。

△「えっと、“えす　イコール…”

　　あれっ、“える　イコール…”どっちだっけ？」

なんだかこう…

こぶしを握り締めて、肩に力が入り、

“必死感”がすごいのですが、

アルファベットを意識しすぎて、
ほぼ英語の呪文になっています。

その覚え方は、

数学の学習ではないというか、
頑張るポイントが違っているんです。

たとえば、一度思い切って、

“英語禁止、アルファベット禁止”

にしてみましょう。

その上で、「円の面積」の公式を
口ずさんでみよう…と決めると、

小学校の思い出が、
自然によみがえる事も多いですよ。

○円の面積は、「半径×半径×３．１４」！

ほら、結構すぐ出てきますよね。

■図形を見ながら、描きながら！

中学生の「図形」学習では、

×図形を見ずに、アルファベットばかり
　覚えようとしている

という失敗が一番多いんです。

図形の話は、図形を見ながら
考える必要があります。

ですから、

「円の公式」を覚える場合でも、

△ S ＝ π × r × r

などといきなり文字で覚えるのは
お勧めしません。

（すぐに忘れてしまうでしょう。）

むしろ、図を描いて、図を見ながら、

○ 面積＝半径 × 半径 × ３．１４

という風に、

「図形の形」と「日本語」で
しっかり確認しましょう。

アルファベットにするのは
その後でも間に合います。

数学のテストで、

「公式を書きなさい」という問題が
出る事はほぼ無いですし、

テストに出るのは、具体的な図形の
面積を求める問題ですよね。

だとしたら、

S ＝ π × r × r 　で覚えても、

面積＝半径 × 半径 × ３．１４　で覚えても、

答えは同じになりますよ。

つまり、どちらで覚えてもよく、

無理に英語にしない事が、
覚え方のコツなのです。

■小学校の知識に、上乗せしていこう！

小学校で習った公式には、

◇長方形・正方形・平行四辺形の面積

◇三角形・台形の面積

◇円の面積と円周

◇直方体・立方体・角柱・円柱の体積

があります。

忘れてしまった人は、小学生用の
簡単なワークでいいので、

まず確認しておきましょう。

実は、中学生で学ぶ図形の公式は、

小学校内容に、ほんの少し
上乗せをするだけなんです。

具体的には――

◆おうぎ形の面積・弧の長さ

（⇒ 円の面積・円周に“中心角／３６０°”をかければＯＫ）

◆錐体の体積・表面積

（⇒ 体積は角柱・円柱に“１／３”をかければＯＫ。

　表面積は、展開図を書いて考えよう！）

◆球体の体積・表面積

（⇒ これだけは、頑張って暗記を。教科書にあります。）

つまり大雑把に言うと、

図形が３種類、追加されるだけです。

そんなに多くありませんし、

アルファベットを使うのを
一度やめてみれば、

“公式は難しい”という意識も
きっと少なくなるはずですよ。

そして繰り返しですが――

公式は「呪文を覚える」のではなく、

図形を見ながら、描きながら、

与えられた数値（辺の長さなど）を当てはめ、

具体的な問題を、
ワークで繰り返しましょう。

これが成績アップのコツです。

図形のテスト結果が、
目に見えて良くなるはずですよ！
　