中2です。1次関数の「変域」って何なのですか?
中学生から、こんなご質問が届きました。
「1次関数の質問です。
“変域を求めなさい”という問題の
意味が分からないのですが…」
なるほど、よくあるお悩みですね。
「変域って何ですか?」
と悩む中学生は多いのですが、
大丈夫、今日で解決できます!
しっかり解説するので、
以下を読んでみてください。
中2数学のポイントを、ズバリと突きますよ。
■グラフのかかれている範囲を考えよう!
教科書や参考書では
変域について、
◇「変数のとる値の範囲」
と書かれています。
それで“分かりにくい…”と感じた
中2生もいると思うのですが、
大丈夫、コツがあるんです。
変数とは「いろいろな値をとる文字」のことで、
要は、“x”や“y”のことです。
関数(比例・反比例や1次関数)では、
◇変数はふつう、「x や y のこと」
と考えてOKなんです。
もう少し説明を続けますね。
中2生の皆さんは、
「“y=2 x”のグラフをかいてください」
と言われたら、どう書きますか?
原点スタートで、
点(1,2)を打って、
グラフ用紙の端まで一気に直線を引く
…といった感じかもしれません。
「長い直線を書く」のが習慣に
なっているかもしれないですが、
○“長い直線”ばかりではないですよ
というのが、
実は「変域」の話なんです。
これが実力アップのコツです!
(ちなみに、
“長い直線”もかけません…
“y = 2 x”のグラフがかけません…
とお悩みの中学生は、
このページをまだ見ていませんね?
グラフのコツを解説したので、
よく読んで、比例のグラフを
スラスラかけるようにしましょう!)
■「変域」があるなら ⇒ 直線はグラフの端までは行かない!
グラフをかく時に、
グラフ用紙の端まで直線を引く
習慣になっている人は、
変域のない問題でずっと練習を
してきたからだと思います。
(もちろん、基礎の基礎は
変域なしの練習なので、
今までの練習も意味は大きいですよ!)
これまでの「変域のない問題」とは、
・“x”や“y”に何を入れてもよい
・すごく小さな数や、大きな数を入れてもよい
(-100や、500や1000など)
という問題でした。
だから、端まで直線を引き、
「x と y の値は限りがありませんよ」 (= 無限ですよ)
とアピールしたのです。
ただ、「変域」があるなら、
話は変わります。
「変域」とは、
◇この範囲の中でしか、動きませんよ
という意味なので、
グラフ用紙の端まで、いきなり線を
引いてはいけません。
指定された範囲があるからですね。
この指定された範囲が「変域」で、
横の範囲が「x の変域」
縦の範囲が「y の変域」
と考えるのがコツです!
■“変域の求め方”は「対応表」を利用しよう
変域を求めるときは、
理想を言えば、グラフをかくのが
最もよい方法です。
ただ、テストは制限時間もあるので、
今回は、「対応表」を作り、
すばやく解く技をお見せします。
(グラフは時間がかかる…
という中学生は、よく見てくださいね!)
-------------------------------------------------
[問1]
1次関数 y=2x-1 について
xの変域が -1<x≦3 のとき、yの変域を求めなさい。
[問2]
1次関数 y=-3x+7 について
xの変域が -2≦x<1 のとき、yの変域を求めなさい。
-------------------------------------------------
では、さっそく解いていきます。
[問1]
xの変域が -1<x≦3 なので、まずは
x|-1|…| 3
--------------------
y| | |
と書き入れましょう。
(対応表の作成です。
“対応表”って何ですか?”という中学生は、
こちらのページをご覧ください。
中1数学の基本を詳しくまとめました。)
では、説明を続けます。
y=2x-1の式に
x=-1、x=3を代入すれば、
対応する「y の値」が分かります。
計算した答えをそれぞれ下に
書いていきましょう。
x|-1|…| 3
--------------------
y|-3|…| 5
こうして出てきた「y の値」に
不等号を付ければ、
-3<y≦5 … [答]
このように答えが求められます!
…
[問2]
xの変域が -2≦x<1 なので、まずは
x|-2|…| 1
--------------------
y| | |
このように対応表を準備します。
y=-3x+7の式に、
x=-2、x=1を代入すれば、
対応する「y の値」が分かりますね。
計算の結果をそれぞれ下に書くと、
x|-2|…| 1
--------------------
y|13|…| 4
こうなります。
そして 「y の値」に不等号を付けて、
△13≦y<4
としたい気持ちは分かるのですが、
これはよくある間違いなので、
注意しましょうね!
(よく見ると、ありえないことを
書いているからです。)
さて、中2生の皆さん、
どこがおかしいのか分かりましたか?
△のついた答えは、
「13よりも、4が大きい」(??)
と意味不明なことになっていませんか(笑)
これはつまり、不等号の向きが
間違っているのです。
計算を間違えたのではなく、
不等号の向きが違うので、
そこを直せば正解です。
不等号の向きを変えて、
13≧y>4
これで正解ですが、
読む人への「親切さ」も
ここで加えておきましょう。
数学では、
小さい順に書くほうが
読み手に対して親切なので、
4<y≦13 … [答]
これが一番よい答え方です。
納得したら、スラスラできるよう、
何度も練習しましょう!
…
<おまけ>
△13≦y<4
(13よりも、4が大きい?)
と書いてしまい、
ケアレスで失点する中2生が
本当に多いです。
どうすれば防げるか、
それはもちろん、不等号を書く時に
必ず見直しをすることです。
また、“どんな時に”
こうなりやすいかを、知っておくのも
とても有効ですよ!
◇比例定数(aの値)がマイナスの時
これは要注意です。
△13≦y<4 などとなりやすいからです。
この記事で紹介した問題でも、
「問2」は、y = -3 x + 7 でしたよね。
比例定数が「-3」です。
よくある引っかけ問題なので、
“来た来た、気をつける問題だ!”
と言えるようになってくださいね。
さあ、中2生の皆さん、
これで得点アップを狙えますね。
定期テストは「学校ワーク」から
たくさん出るので、
繰り返し練習が大切ですよ!
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私は10年間で200名以上の中学生の生徒さんを指導してきましたが、そのうち8割以上が「塾に行っても成績が上がらない」という悩みを抱えていました。しかし、多くの中学生の生徒さんを教える中で、そんな生徒さん達に共通する特徴があることが分かりました。⇒続きはこちら
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