2乗に比例する関数 ( y = ax² ) の「変化の割合」⇒ 裏技あり! | 中3生の「数学」のコツ

教科ごとの勉強法

中3です。「2乗に比例する関数」の“変化の割合”、裏技って?

 
中学生から、こんなご質問が届きました。

「2乗に比例する関数(y=ax²)の質問です。

 “変化の割合”を求める時に、

 参考書に“a(p+q)を使って”とあるのですが…」



なるほど、良い質問ですね!

“以前の記事の方法と、
 違っているんですが…”

と思ったかもしれません。

結論から言えば、

あなたが見つけた方法は
一種の裏技(速い方法)です。


基本を身につけた人が、

それを使うとさらに速くなる、

という意味で、参考書の筆者は
紹介していたのです。


以下で詳しく説明するので、

中3生の皆さんは、
ぜひ読んでみてください。


■まずは準備体操を!

質問してくださった公式は、

「上級者向けの裏技」なので、

普通の方法を、先に知っておく
必要があります。

(基本を知らないと、
 裏技も使えないからですね。)


「変化の割合」の計算について、

教科書通りの基本を、

こちらのページで解説しています。

まだ読んでいない中3生は、
しっかり見ておきましょう。


読んだ後、また戻って来てもらえると、

“すごく分かるようになった!”

と実感できるはずです。

中3数学のコツをまとめたので
実力アップにつながりますよ。


数学で成績アップするには、

基礎から順の積み上げが
とても大切です。


順番通りやるのが
成績を上げるコツなので、

中学生は「基本」を大切にしましょう!


■y=ax² の「変化の割合」を求める“裏技”?

上記ページを読んだ前提で
話を続けます。


質問してくださった a(p+q) は、

関数 y=ax² で、

変化の割合を求めるときに、
便利な公式なんです。


基礎を理解してから使えば、
速く解けるからです。


参考書には、おそらく

次のように書かれていたでしょう。

--------------------------------
関数y=ax² において、

xの値がpからqまで増加するとき、

変化の割合は

a(p+q)

で求めることができる。
--------------------------------

では、なぜなのかを説明します。

具体例を使って、

a(p+q) を計算してみましょう。


たとえば、

y=2 x² で、

xが「1から3まで」増加するときの

変化の割合を、a(p+q) で表せば…

2×(1+3)

このように、あっという間に
「変化の割合」が求められます。



同じく、y=2x² で、

xが「-3から-1まで」増加するときの

変化の割合は…

2×{(-3)+(-1)}-8

ほら、あっという間ですよね!


ちなみに、

こうして求めた「8」「-8」が
正解であることは、


こちらのページと、もう一度比べれば
すぐ分かります。

先ほど見てもらった同じ記事ですが、

y=2 x² で、
 x が「1から3まで」増加するとき


y=2 x² で、
 x が「-3から-1まで」増加するとき


という、まったく同じ問題について、

普通の方法(基本)で解き、
答えを載せています。


ですから、比べてみれば、

a(p+q) で求められる答えが
 正解であること


a(p+q) を使えば、計算が速いこと

の2点が確認できますね!


y=ax² の形になる、

「2乗に比例する関数」でしか
使えない裏技なのですが、

(yの増加量)÷(xの増加量)

よりも速いので、

基本を理解した人には
オススメの公式なのです。




<ひとこと>

なお、

(yの増加量)÷(xの増加量)

これは、全ての関数に使えるので

基本を覚えたことは、
もちろん実力アップですよ!


どんな関数でも、

この割り算で、「変化の割合」を
求めることができます。


一方で、繰り返しますが、

a(p+q) という公式は、

「y=ax²」の時だけあてはまるものなので、

・基本を押さえた中学生が

“いつ”使えるかを理解した上で使う

というタイプの公式です。

やや上級者向けですね!



■なぜこの公式が使えるのか?

ではここから先は、

公式の背景を知りたい中3生向けに、

さらに掘り下げた解説です。


関数 y=ax² において、

xの値がpからqまで増加するときの、

「対応表」を作ってみましょう。


x| p | q
---------------
y|ap²|aq²

このようになりますね。


★x の増加量=q-p (← 大-小)

★y の増加量=aq²-ap²

ですから、

◇変化の割合=(y の増加量)÷(x の増加量)

これに当てはめて、分数で表すと

  aq²-ap²
 ------------
   q-p

  a(q²-p²) ← aでくくる
=-------------
    q-p

  a(q+p)(q-p) ← 因数分解
=-------------------
     q-p

=a(q+p)  ← (q-p)で約分、分母が1になり省略

a(p+q)  ← カッコの中を入れかえ


これで、ご質問をいただいた
公式のできあがりです!




<最後にワンポイント>

担当の先生によっては、

「この公式は使わない方がよい」

とおっしゃることがあります。

便利すぎて、基本の考え方である、

(yの増加量)÷(xの増加量)

を忘れるのではないか、と
心配する先生もいるからです。


本当の話、a(p+q) は、

y=ax² にしか使えないので、

先生の心配にももちろん意味があります。

たとえば、中1数学の「反比例」は

(yの増加量)÷(xの増加量)でしか、

「変化の割合」を求められないですしね。


ですから、皆さんは
次のように考えましょう。


学校の先生が、a(p+q) を、

授業の中で教えてくれたら、
堂々とこの公式を使ってください。


ただ、反対に、

授業では触れなかった場合、

定期テストでは a(p+q) を使わず、

(yの増加量)÷(xの増加量)

基本通りにこちらで解きましょう。

(教科書や、授業で教えた方法を
 無視しているのでは?

 と誤解されることもあるからです。)


それでも、

a(p+q) の公式は、

テストの提出前に、急いで確かめ算を
する時に使えますから、


知っていることはプラスです。


y=ax² の時にしか使えない、

という限界だけはしっかり押さえて、

中3生は、どんどん計算を
加速していきましょう!
 

合わせて読みたい!成績アップにつながるオススメページ
教科ごとの勉強法を知り、「50点アップ」へ!
「勉強のやる気」は本当に出るのか?
「オール5中学生の勉強法」 トップページ

次のテストで50点アップしたい方へ!奇跡の勉強法の詳細はこちら

運営者プロフィール

合同会社エンカレッジ 代表 佐々木勇気

合同会社エンカレッジ
代表 佐々木勇気

こんにちは、佐々木です。
私は10年間で200名以上の中学生の生徒さんを指導してきましたが、そのうち8割以上が「塾に行っても成績が上がらない」という悩みを抱えていました。しかし、多くの中学生の生徒さんを教える中で、そんな生徒さん達に共通する特徴があることが分かりました。⇒続きはこちら

合宿セミナー 最新情報

 

2日間で習得する評論読解セミナーを開催しました!

 

24時間で習得する英文法セミナーを開催しました!

詳細はこちら

実践者の喜びの声

 

茨城県在住 飛田様
中3の娘の成績が上がらず、
何か手立てはと悩んでいました・・・

 

愛知県在住 渕田様
私自信のあせりからか、
子供たちにプレッシャーを・・・

詳細はこちら

「オール5」を取れた秘密

 

私は中学時代にオール5を取りました。
なぜそれが可能だったのか?
その秘密をこのサイトで公開しています
詳細はこちら

このサイトについて

このサイトでは中学生の生徒さんたちの成績アップに直結する学習方法をご紹介しています。
成績が「オール5」であった私だけが出来るわけではなく、実際に私の教え子たちが成果を出して来た実績のあるノウハウをご紹介しています。
次のテストで50点アップできるよう、一緒に頑張っていきましょう。⇒続きはこちら

現在地:トップページ教科ごとの勉強法