塾に行っているのに「上がらない…」 | 中学生の“低迷” ２パターン

塾との付き合い方

　
たくさん頂くご質問の1つに、

「塾に通っているのに、
　成績が上がらないのはなぜ？」

というものがあります。

中学生の成績アップには、
塾との距離感がとても大切なので、

「塾との付き合い方」について

お話しようと思います。

■“塾で上がるかどうか”の見極め方

塾に通って成績が上がるかどうか、

ポイントは２つあります。

１つめは、

★「塾のレベルが、
　お子さんの学力と合っているか？」

という観点です。

塾の学習には、

「学校の授業よりも、１歩先を行く：進学系の塾」

「学校の授業内容を、補足する：補習系の塾」

この、２つのタイプがあります。

学校の授業で苦労している
お子さんの場合、

「進学系」の塾では、
ほぼ授業を理解できないので、

この見極めが重要です。

２つめは、

★「塾の授業で疑問がたまった場合、
　　質問できる環境があるか？」

という観点。

具体的には、

“質問対応をしてくれる先生がいるか”

という話です。

（質問しやすい「雰囲気」があるか？

　という点も、もちろん含みます。）

学校でも塾でも、

「授業」を受ければ当然、
「分からない箇所」が出ます。

多くの塾は集団授業なので、

中間層に向けた授業なら、

平均以下の生徒さんには
「説明が速い」と感じられます。

また、同じ中間層の生徒さんでも、

疑問が湧くポイントは、一人一人で
異なるものです。

（性格の違いから、個別に疑問点が
　出てくるため。）

この部分をしっかりと質問し、

早めに疑問点をなくしておくことが
成績アップには不可欠。

放っておけば、

疑問が雪だるま式に膨らみ、

どこまで戻るべきかが、
自分でも分からなくなるからですね。

こうした「２つの条件」を、

しっかり満たす塾なら
成績アップが期待できます。

一方で、両方を満たす塾が、

なかなか見つからないことも
よくあります。

「塾は万能ではない」ことを
きちんと見据えて、

“自宅学習の充実も、
　同時に図りましょう！”

と提案するこのサイトは、

こうした背景から生まれたものです。

…

もし中学生のお子さんが現在、
塾に通っておられるようでしたら、

「塾のレベルは、学力に合っているのだろうか？」

「分からない箇所は、
　きちんと質問できるのだろうか？」

という２点を、もう一度確認してください。

そして、あまり考えずに

“とりあえず塾に行く”という姿勢が、

時には弊害を生むことも、
知っておく必要があります。

安易な通塾で発生する弊害は、

「塾についていけなかった場合、
　勉強自体に自信がなくなってしまう」

ということです。

あえて悪いサイクルを挙げれば、

次のような事態も起こりえます。

「分からない」→「質問できない」→「もっと分からなくなる」→

「何を質問してよいかも分からなくなる」

→「どうでもよくなってしまう」

⇒「勉強に自信がなくなり、嫌になってしまう」

こうなった場合、

お子さんは深刻な勉強嫌いとなり、

回復に時間がかかります。

人生観ごと暗くなってしまうと、
復活に必要なステップも膨大です。

ですから、

“塾との距離感” に配慮しないと、

通塾によって、かえって成績が落ちる
ケースもあります。

△「塾で勉強したから、
　今日はもうテレビを見て寝るね」

本当は塾でも疑問がたまったまま、
ただ座っていただけなのに、

お子さんがこんな感じだとしたら、

「勉強＝塾の先生にお任せ

　≒自分の問題じゃない、プロの仕事だから」

となっている可能性があるので、

通塾で自立するどころか、
かえって依存していることに。

（大切な土台の部分で、
　大きな “履き違え” が…）

…

こうした事情で、

△「とりあえず塾に行かせれば安心」

という安易な気持ちではなく、

お子さんの状況をよく確認して、
通塾を決めることが大切です。

これがうまく行った時に、

塾との関係が良好になり、
成績アップが始まるのです。