中3です。「化学電池」のしくみが分かりません…。
中学生から、こんなご質問が届きました。
「化学電池なのですが、
どちらが+極、-極になるのか…。
見分ける方法は、ありますか?」
はい、もちろんあります。
成績アップのコツなので、
しっかり説明しますね!
■化学電池とは?
教科書や参考書には、
化学電池について、こう書かれています。
「化学電池」とは、
◇化学エネルギーを電気エネルギーに変えるしくみ
具体的には――
電解質の水溶液に、
2種類の金属板を入れて、
導線でつなぐと電流が発生します。
たとえば、
うすい塩酸に、亜鉛板と銅板を入れると、
次のような変化が起き、
電流が流れます。
・亜鉛板 ⇒ 「-極」になる
⇒ 亜鉛はとけて、電子を放出する
・銅板 ⇒ 「+極」になる
⇒ 水素イオンが電子を受け取り、水素原子に
⇒ 水素が発生する
・このとき、電子が移動するため、電流が流れる
これが典型的な「化学電池」ですね。
中3理科のポイントとなります。
上記をよく読んで、
銅板が「+極」になることと、
水素が発生することを、
押さえるのが大事なコツです。
成績アップにつながりますよ!
…
<ひとこと>
中3理科では、
化学電池について――
「うすい塩酸やうすい硫酸など、電解質の水溶液を使う」
「2種類の金属板が必要」
「-極の金属はとける。
+極の金属からは水素が発生する」
という3点が分かればOKと言われます。
しかし、皆さんの多くは、
こんな疑問が残るでしょう。
「亜鉛も銅も、イオンがありますよね?
なぜ亜鉛だけイオンになって、
銅はイオンにならないのでしょうか?」
これは、たいへん良い質問で、
これが分かれば――
なぜ「銅板」が+極なのか分かる
という大きなメリットがあります。
なので、
中3理科の「隠れたコツ」を
お話してしまいましょう。
実力アップへ、行きますよ!
…
■「イオン」になりやすい金属、なりにくい金属
じつは、金属というのは、
種類によって、
陽イオンになりやすいものと、
なりにくいものがあります。
(化学電池において、
「陽イオン」は、
金属が電子を放出することで生まれます。
ですから、金属には、
電子を放出しやすいものと、
そうでないものがある、
という意味にもなります。)
先ほどの化学電池の例では、
亜鉛が「-極」に、
銅が「+極」になっていましたね。
これはつまり、
・亜鉛の方が、電子を放出しやすい
・だから亜鉛が「陽イオン」になり、とける(※)
・とけていく亜鉛版は、電子を失い、「-極」に
⇒ だから、銅板が「+極」になる!
ということなのです。
(※ イオンになると、金属は水にとけます。)
ここから言えることは、
◇亜鉛の方が、銅よりも「イオン」になりやすい
ということです。
これが、亜鉛板が「-極」になる理由であり、
銅板が「+極」になることを
押さえましょう、
という先ほどの話につながります。
(銅板が「+極」であることを押さえれば、
亜鉛板が「-極」になることも
忘れないので、
片方をしっかり覚えるのがコツですよ!
銅が「+極」という結果を押さえた後で、
“なぜそうなるのか”について、
この記事を読めば
ますます実力アップするわけです。)
…
<まとめ>
化学には、「イオン化傾向」という
言葉があります。
高校で改めて習いますが、
納得したい中3生は、
ぜひ下記をご覧ください。
---------------------------------------------------------------
◇陽イオンになりやすい金属の並び順
K>Ca>Na>Mg>Al>Zn>Fe>Ni>Sn>Pb>(H)>Cu>Hg>Ag>Pt>Au
---------------------------------------------------------------
左にあるほどイオンになりやすく、
「イオン化傾向」と呼ばれます。
なお、中学生の場合は――
この6つだけで充分です。
・Na>Mg>Al>Zn>Fe>C u
ご覧の通り、
亜鉛(Zn)のほうが、
銅(C u)よりもイオンになりやすいですね。
そんなわけで、
亜鉛のほうが電子を放出するのです。
…
さあ、中3生の皆さん、
次のテストは期待できそうですね。
定期テストは、「学校ワーク」から
たくさん出る傾向があります。
予想できるので、
スラスラできるよう、
繰り返し練習しましょう。
グンと上がって、周りが驚きますよ!
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私は10年間で200名以上の中学生の生徒さんを指導してきましたが、そのうち8割以上が「塾に行っても成績が上がらない」という悩みを抱えていました。しかし、多くの中学生の生徒さんを教える中で、そんな生徒さん達に共通する特徴があることが分かりました。⇒続きはこちら
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