中1です。地震の「発生時刻」を求める問題が…。
中学生から、こんなご質問をいただきました。
「地震の発生時刻を求める問題が…。
どう考えればいいですか?」
大丈夫、安心してください。
地震の発生時刻は、
決まった求め方があるので
今から解説しますね。
結論を先に言うと、
地震の「P波」や「S波」の
速さが分かれば、
そこから地震の発生時刻を
知ることができます。
難しくないので、順番にお教えしましょう。
■まずは準備体操を!
最初の一歩ですが――
「P波」って何? 「S波」って?
という中学生もいるかもしれません。
でもそんな皆さんは、
こちらのページをまだ読んでいませんね?
地震の話の土台となる、
◇地震の2つの波(= P波とS波)
◇波の速さの求め方
という2つの話題について、
コツを詳しくまとめたので、
ぜひ読んでみてください。
(計算もしっかり解説しています。)
その後で戻ってくると、
“すごく分かるようになったぞ!”
と実感がわくはずです。
基礎から順に積み上げるのが、
理科を上げるコツなので、
まずは準備体操をしましょう。
計算問題が一気に、簡単に見えますよ!
…
■「P波」の速さを求めよう!
では、本題に入りましょう。
今回のご質問は、
中1理科のこんな問題ですね。
------------------------------------------
ある地震について、2カ所で観測した。
震源から120km の地点Aでは、
・初期微動が始まった時刻は 10時49分10秒
・主要動が始まった時刻は 10時49分28秒
であった。
また、震源から180km の地点Bでは、
・初期微動が始まった時刻は 10時49分20秒
・主要動が始まった時刻は 10時49分47秒
であった。
この地震の発生時刻を求めなさい。
------------------------------------------
中1生の皆さんに分かるよう、
丁寧に解説しますね。
この問題のポイントは、
発生時刻を求めるヒントとして、
「観測場所が2カ所」あることです。
準備体操で確認した通り、
「速さ = 距離 ÷ 時間」 なので――
観測場所が2カ所あれば、
◇「震源から、2カ所までの距離」と
◇「2カ所の間の時刻の差(かかった時間)」
が分かります。
そこから「速さ」を求められるのです。
今回は、P波を利用して、
地震の発生時刻を求めていきましょう。
(P波というのは、
「初期微動」を引き起こす波ですね!)
では、計算を始めます。
地点Aと地点Bの
震源からの距離の差は、
(地点Bの位置)-(地点Aの位置)
=180-120
=60 (km)
P波は「初期微動」と関わるので、
地点Aと地点Bの間の
時刻の差(かかった時間)は、
(地点Bでの初期微動発生時刻)-(地点Aでの初期微動発生時刻)
=10:49:20 - 10:49:10
=10(秒)
よって、P波の速さは
60÷10=6 (km/s)
ここまでは、準備体操のページと
ほぼ同じですね。
さて、ここからですが――
この問題は「地震の発生時刻」ですよね。
つまり、
◇「地点Aから何秒前に地震が発生したか?」
を求める問題です。
小学校で習った「速さの公式」を
使いましょう。
・「速さ = 距離 ÷ 時間」
を先ほど使いましたが、もう1つ、
・「時間 = 距離 ÷ 速さ」
という形もありますね。
(2つはもともと同じ式で、
“いつでも交換できる”と習っています。)
時間を求める問題なので、
2つ目の形、
「時間 = 距離 ÷ 速さ」 を使いましょう。
◇震源と地点Aの距離は120km
◇P波の速さは6km/s
ここまで分かっているので、
かかった時間は
120÷6=20(秒)
このように計算できますね。
つまり――
初期微動が到着した時刻より、
「20秒前」に地震が発生した
ことになります。
ですから、
地震発生時刻は
10時49分10秒の20秒前、
すなわち、
「10時48分50秒」(答)
となるのです。
…
<まとめ>
今回取り上げた問題は、
2つの手順で解くことができます。
1.「P波」の速さを求める
2.その速さなら、震源から「地点A」まで
何秒かかるかを考える
この手順で、簡単に答えが出ますね!
あとは繰り返し練習して、
慣れればどんどん速くなります。
(「1」⇒「2」という
手順を押さえることが
とても大きなコツなのです。)
…
さあ、中1生の皆さん、
次のテストは期待できそうですね。
定期テストは、「学校ワーク」から
たくさん出る傾向があります。
スラスラ解けるように
繰り返し練習しましょう。
ものすごい上昇で、みんなが驚きますよ!
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私は10年間で200名以上の中学生の生徒さんを指導してきましたが、そのうち8割以上が「塾に行っても成績が上がらない」という悩みを抱えていました。しかし、多くの中学生の生徒さんを教える中で、そんな生徒さん達に共通する特徴があることが分かりました。⇒続きはこちら
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