中2です。「化学式」は、全て暗記すべきですか…?
中学生から、こんなご質問が届きました。
「化学式というのは、
全部を暗記しないとダメですか?
種類が多いので…」
大丈夫、安心してください。
中学校では、
暗記の必要な化学式は
それほどないんです。
原子の記号(元素記号)を
しっかり覚えたなら、
「化学式」の暗記は少ないので、
心配は要りません。
(ちなみに、原子の記号についても、
こちらのページで説明した通りで、
とりあえず「15個」覚えればOKです!)
では、中2生の皆さんに分かるよう、
化学式のコツを説明するので、
読んでみてくださいね。
…
■「単体」と「化合物」の区別
大事なことから順番にお話します。
「化学式」とは、
◇「物質を、原子の記号と数字で表した式」
のことです。
化学式を見るだけで、
その物質をつくっている
原子の種類と、数の比が分かるので、
慣れればすごく便利ですよ。
化学式に慣れるために、
中2生はまず、
「単体」と「化合物」という言葉を
押さえましょう。
両者の違いは、
次のようにまとめられます。
化学式をつくるときに、
◇1種類の原子だけでできている物質 ⇒ 「単体」
◇2種類以上の原子が
組み合わさってできている物質 ⇒ 「化合物」
これが大事な区分です。
「単体」と「化合物」を
こうして区別できるようになることが、
中2理科を上げるコツと言えます。
さあ、ここから、
化学式の世界に
いよいよ入っていきますよ!
…
■「単体」は、“原子の記号”と重なる
話を進めていきましょう。
「単体」の化学式は、
「気体」と「金属」の
2種類に分けて考えると、
非常に分かりやすくなります。
まずは「気体」ですが――
私たちの身の回りにある気体は、
2個の原子が結びつき、
“分子”になっている事が多いです。
たとえば、
空気の主成分である
窒素や酸素がそうですし、
水素や、塩素もそうです。
ですから、
これらを化学式で書けば、
水素:H₂
窒素:N₂
酸素:O₂
塩素:Cl₂
このようになります。
「原子の記号」の右下に
小さい“2”をつけましょう。
(これで分子を表すことができます。
分子の図についても、
教科書で確認してくださいね。)
皆さんはこれで、
4種類の気体を化学式で
書けるようになりましたね。
早くもコツをつかんでいますよ!
次は、「金属」の話です。
金属は、
“原子の記号”をそのまま書けばよい
というルールなので、
記号を覚えた人には、
まったく難しくありません。
--------------------
マグネシウム:Mg
鉄 :Fe
銅 :C u
銀 :Ag
--------------------
このように、簡単に表せます。
なお、炭素や硫黄も、
「金属」ではないのですが、
原子の記号をそのまま書いて表す、
というルールがあるので、
炭素:C
硫黄:S
このようにシンプルな化学式です。
ここまでが「単体」の話でした。
気体も金属も、化学式で
表せるようになりましたね!
…
■「化合物」は、うしろから読む
では、ここからは「化合物」の話です。
まずは、
「気体+気体」という化合物を
見ていきます。
H₂O:水
NH₃:アンモニア
この2つが特に有名ですね!
「水」「アンモニア」など、
H,N,O,Cl だけを
組み合わせてつくった化合物は、
特別な名前が付けられているので、
出てきたときに覚えましょう。
また、これ以外の化合物は、
「金属+気体」というパターンが
多くなっていて、
名前じたいが“合体型”になります。
たとえば――
塩化ナトリウム:NaCl(ナトリウム+塩素)
酸化マグネシウム:MgO(マグネシウム+酸素)
硫化鉄:FeS(鉄+硫黄)
塩化銅:CuCl₂(銅+塩素)
酸化銀:Ag₂O(銀+酸素)
二酸化炭素:CO₂(炭素+酸素)
これらの化合物は、“合体型”ですね。
「●素」を「●化」と言いかえて、
銀や銅などと、名前を合体させています。
読む順番のコツは、
★うしろを先に読む
ということです。
たとえば、
◇塩化ナトリウム:NaCl
は、 Cl (塩素)を先に読み(=「塩化」)
そのあとで「ナトリウム」と読みますね。
こうした“順番”が分かれば、
化学式をだんだんと、
自分で書けるようにもなりますよ。
・「酸化銅を化学式で表せ」
と求められたときも、
読む順番は“うしろが先”だと
知っておくことで、
・酸化銅 → 銅+酸化 → 銅+酸素 → CuO (!)
とスムーズに書けます。
理科の「化学式」について、
基本がかなり見えてきましたね!
…
さあ、中2生の皆さん、
次のテストは期待できそうですね。
定期テストは「学校ワーク」から
たくさん出る傾向があります。
見た瞬間に解けるように、
練習しておきましょう。
周りが驚くほど、上げられますよ!
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