中2です。「化学反応式」で、“燃焼”や“分解”は…。
中学生から、こんなご質問をいただきました。
「化学反応式なんですが、
“燃焼”や“分解”になると、
書き方が分からなくて…」
大丈夫、安心してください。
おそらく、
「●●と▲▲が化合して、□□になる」
のように、
反応前と反応後の物質が
書いてあればできるけれど――
時々出てくる、
“反応後の物質が書かれていない”
問題で困っているんですね。
中2生にお伝えしたいのは、
・化学反応式は、つくり方のコツがある!
という事実です。
しっかり解説するので、
ぜひ読んでみてください。
…
■まずは準備体操を!
もしかすると、
「化学反応式が、ぜんぜん書けません…」
「“水素と酸素の化合で、水ができる”ような、
基本の化学反応式も書けません…」
という中学生もいるかもしれません。
でもそんな皆さんは、
このページをまだ読んでいませんね?
「化学反応式」の基本と、
理科のコツを解説したページです。
ぜひ読んでみてください。
その後で戻ってくると、
“すごく分かるようになったぞ!”
と実感がわくでしょう。
理科を上げるには、
基本の積み上げが大切。
順番に進んでいきましょう!
…
■パターン1:「2種類の単体の物質」
では、準備体操を終えた中2生向けに、
本題へと進みます。
「鉄と硫黄を加熱する」ような
◇「単体と単体の加熱」
のパターンは、
そのまま、2種類の物質を
結びつければOKです。
(※ 中学生の場合、
「加熱」の部分が「化合」と書かれた
教材もあります。
「加熱」は、化合しやすいように
熱することなので、
「化合」させるための加熱ですから、
その点では同じことですね!)
さて、具体例として、先ほどから
・「鉄と硫黄を加熱する(→硫化鉄ができる)」
を取り上げています。
2種類の物質を、結びつける反応ですね。
鉄+硫黄 → 硫化鉄
Fe+S → FeS
このように書けます!
似ている例は他にもあります。
・「銅と硫黄を加熱する(→硫化銅ができる)」
銅+硫黄 → 硫化銅
C u+S → C uS
書けましたね!
…
■パターン2:「燃焼(酸化)」
次のパターンに進みましょう。
「銅が燃焼した」のように
◇「単体の物質の燃焼」
のパターンでは、
「燃焼した」→「酸化した」と読みかえます。
つまり、
「酸素」と結びつく反応を書きましょう。
たとえば――
・「銅が燃焼した」
銅+酸素 → 酸化銅
C u+O₂ → C uO
このように、まず下書きをします。
そして、準備体操のページで
練習したように、
両辺の「原子の種類」と「数」を
合わせます。
(準備体操は大切ですよ!
基礎から1つ1つ、積み上げるのが
理科を上げるコツなんです。)
基本通りに「係数」をつけ、
2C u+O₂ → 2C uO
これで完成です!
念のため、もう一例を。
・「マグネシウムが燃焼した」
マグネシウム+酸素 → 酸化マグネシウム
Mg+O₂ → MgO
「係数」を書いて、
2Mg+O₂ → 2MgO
これでもう、怖くないですね!
…
■パターン3:「分解」
さて、3つ目のパターンです。
「水の電気分解」のように
◇「分解」
と書いてあるときは、
分解する物質の化学式に注目しましょう。
・「水の電気分解」
この例で解説します。
---------------------------------------
水の化学式は「H₂O」。
化学式を見ると、
「水素原子」と「酸素原子」があると分かる。
だから――
分解すれば「水素」と「酸素」ができる
と気がつく。
---------------------------------------
このように、
「水素」と「酸素」に分かれると
気がつけば、
水 → 水素+酸素
H₂O → H₂+O₂
このように下書きできます。
そして、基本通りに「係数」を書き、
2H₂O → 2H₂+O₂
これで完成ですね。
念のために、例を追加します。
・「塩化銅の電気分解」
塩化銅の化学式は「CuCl₂」
→「銅原子」と「塩素原子」がある
→「銅」と「塩素」ができる
塩化銅 → 銅+塩素
CuCl₂ → Cu+Cl₂
(原子の「数」がそろっているので、
このまま正解。)
・「酸化銀の分解」
酸化銀の化学式は「Ag₂O」
→「銀原子」と「酸素原子」がある
→「銀」と「酸素」ができる
酸化銀 → 銀+酸素
Ag₂O → Ag+O₂
(ここまでが下書き。)
基本通りに「係数」を書き、
2Ag₂O → 4Ag+O₂
これで完成です。
※ 係数をつける手順ですが、
原子の「数」を見て、
足りないものを追加するのがコツです。
この反応式なら、
Ag₂O → Ag+O₂
2Ag₂O → Ag+O₂ (← O原子の数を合わせる)
2Ag₂O → 4Ag+O₂ (← Ag原子の数を合わせる)
という手順がよいでしょう。
…
さあ、中2生の皆さん、
次のテストは期待できそうですね。
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