中学生に「スマホ」は必要？

中学生に「スマホ」は必要でしょうか？

　
中学生の親御さんから、こんなご相談が届きました。

「中学生にスマホは必要なのでしょうか？

　息子いわく、クラスや部活の連絡が
　LINE で回ってくると。

　でもスマホ依存になったら困りますし…」

携帯やスマホ（スマートフォン）に関する
お悩みは、とても多いですね。

結論から言いますと、

従来品（ガラケー）でも LINE ができるので、
スマホは「必要」とまでは言えません。

その事について、順を追って
お話しようと思います。

携帯電話のお悩みは以前も頂き、
こちらの記事で一度回答していますね。

今の中学生にとって、

携帯を持たないという選択は
難しい場合もあるので、

・携帯を持つこと自体は問題ない

・「成績を下げない使い方」がある

という２点を、

詳しく解説したのが上記ページです。

もしよろしければ、先にご確認ください。

なおこのページでは、上記の前提に立って、

LINE はガラケー版の方が
無難である事をお伝えしていきます。

■ガラケーでもLINEはできる

実は、従来の携帯電話（ガラケー）でも
LINE は利用できます。

ですから、LINE だけのために
スマホを購入する必要はないのです。

スマホ版より少し性能は落ちますが、

お子さんのおっしゃる「連絡」機能は
しっかり果たせるので、

私はガラケーで充分とお答えします。

スマホには、

・どっぷりハマってしまう可能性

・利用料金が上がる事

といった懸念もあるので、

安易に乗り換えるのには
慎重になった方がよいと思います。

ですから、ガラケーで対応できるうちは
その方がより安全でしょう。

ガラケー版の LINE は、
以下の特徴があります。

1. トークは自動更新されない

2. 「既読」表示が出ない

3. 「スタンプ」の購入はできない

4. LINE のゲームはできない

この４点が特徴です。

全て「否定文」（～できない）で書きましたが、

これを「肯定文」（～できる）に
変えていただければ、

それが“スマホ版”の LINE となります。

こうして比較すると、

ガラケーの LINE は否定文が多いため、
性能が「悪い」ように見えるのですが、

実は中学生にとっては、

リスクを回避できるメリットとして、
むしろ好ましいと言えます。

その事について、ご説明しましょう。

1. トークは自動更新「されない」方がよい

スマホ版では、誰かがメッセージを
送った途端にどんどん更新されるので、

“メッセージ来ないかな”

“来たらすぐ返答しなくちゃ”

といつも気にしてしまうリスクがあります。

部屋にいる間ずっと、

数分おきにスマホ画面をちらちら見てしまう…
というタイプのお子さんなら、

自動更新されない方が、気が散らないので
結果的によいのです。

（もちろん、勉強時には自主的に、
　携帯を親御さんに預けるのがベストです。）

2. 「既読」表示が出ないほうがいい

スマホ版では、届いたメッセージを読むと
「既読」と表示されます。

送った相手は“読んでもらえた”と
それで分かるわけですが、

実はなかなか厄介なもので、

すぐに返信しないと、

“どうして読んだのに返事をくれないの？”

と「既読スルー」を責められる事もあります。

関係がこじれるのを避けるために、
つねにスマホを握りしめ、

メッセージが届いたら即返信…

という姿勢を保とうとする中学生もおり、

それだと勉強に集中できません。

ですから、「既読」マークが出なければ、

返事を急ぐ必要もなくなり、
お子さんの気持ちも落ち着くでしょう。

3. 「スタンプ」が買えない＝課金されず、安心

スマホ版にある「スタンプ」は、

便利ではありますが課金対象です。

ということは、

ガラケー版にはそれがないので、
無駄な課金が発生する事もありません。

4. LINE ゲームができない＝ゲーム三昧にはならない

LINE 利用のゲームを始めたら
勉強時間が減ってしまった……

というお悩みはスマホ版でよくありますが、

ガラケー版ではそもそも「できない」ので、
リスク回避になります。

このように、「●●ができない」という、

否定文で表現される特徴４点は、
中学生にはかえってプラスに働きます。

しかも、繰り返しですが、

ガラケー版でも“クラスや部活の連絡”は
確認できるので、全く問題ありません。

ですから、ガラケーなら、

スマホ依存の心配もないですし、

「連絡手段」の機能も
しっかり果たしてくれるので、

中学生の間はそれで充分と私は思います。

スマホに変えるかどうかは、

家計やお子さんの性格など、
総合的に判断して決めてくださいね。
　