「時事問題」の対策はどうする? | 中学生の勉強法

使えるテクニック

時事問題の対策はどうしたらいい?

 
中学生から、こんなご相談が届きました。

「社会で、時事問題(最新ニュースの話題)
 対策は必要でしょうか。

 必要だとしたら、どうしたらいいですか?」


結論から言えば、

時事問題の対策は、
“全員に必要”とまでは言えません。


特に1、2年生は気にしなくて大丈夫ですので、

まずは安心して、

「定期テスト」対策を(= 学校ワークの練習)
しっかりと行いましょう。



3年生については、

「定期テスト」ですでに結果を出していて、
志望校の偏差値が「60以上」の生徒さんに限り、

大学進学まで想定した
“時事問題の勉強法”を後半で説明しますので、

後ろのほうをじっくり読んでみてくださいね。


まずは1、2年生の皆さんが、

なぜ時事問題を「あまり気にしなくてよい」のかを
説明していきます。


■1、2年生は「地理」「歴史」のみ ⇒ 時事問題はほぼ“ない”

1、2年生の社会の学習は、
「定期テスト」対策で充分なので、

「学校配布の問題集」か、
市販の「定期テスト用ワーク」で、

問題なく高得点が狙えます。

「定期テスト」は、それらの問題集から
ほぼそのまま出るからです。


たとえば、「地理」の分野で、

“地図が書き換わるニュース”があれば、
先生が追加プリントを配るでしょう。

「歴史」の分野で、“教科書が変わるニュース”
あった場合も同じです。

つまり――

1、2年生の“時事問題”は、

先生がプリント配布するので、
特に対策は要りません。


「決まった問題集 + 追加プリント」を練習すれば、

1、2年生の「社会」は高得点が取れるので、
ぜひ試してみてください。


■3年生の「公民」も、まずは「学校ワーク」から

3年生も、まずは「定期テスト」対策
しっかり行いましょう。

3年生で学習する「公民」の分野は、

政治や経済を扱いますから、
たしかに“時事問題”は、多少含まれます。

ただし、

“時事問題”ばかりが出るわけではない、と
知っておくことも大切です。

「学校配布の問題集」か、
市販の「定期テスト用ワーク」をマスターすれば、

定期テストの得点は充分にとれます。

また、「社会」に関しては、

「高校入試」の問題も、「定期テスト」と
大きくは変わりません。


(しかも入試は、「地理」「歴史」「公民」から
 満遍なく出るので、

 “時事問題”の比率は、ごく小さいものなのです。

 “時事問題”が合否を分けることは、ほぼありません。)


さらに、「学校ワーク」が
スラスラできないようでは、

そもそも“時事問題”は理解できない、
という側面もあります。

どういうことかというと、

「学校ワーク」(=定期テスト)が解けないのは、
教科書がよく分かっていないからであり、

たとえば「公民」の重要事項である、

“高齢化”や“税金”について、
理解できていないことになります。

そうなると、

次のような“時事問題”には
まったく対処できません。

(例)近年、消費税の税率を引き上げようという動きがある。

   “なぜ”、税率を引き上げるべきだと言われているのか、
   簡潔に説明せよ。


こうした問いは、中学生に対して、
それほど深い回答は求めていません。

たとえば、

「高齢化が進み、福祉の予算が不足しているから」
などと回答すれば、それで充分なのですが、

もし、“高齢化”や“税金”という項目が
(教科書で)理解できていないなら、

こうした問いに答えることは不可能です。

つまり――

まず「定期テスト」で高得点を
取れるようにし、


教科書レベルを理解して初めて、“時事問題”が
練習できるレベルに達するのです。



このような意味で、

“時事問題”は、「応用問題」「難問」に
分類されることが多いので、


「偏差値60以上の志望校」を目指す、
中3生のみが意識すべきことである、

という言い方もできます。


■偏差値「60以上」を目指す中3生へ ⇒ 高校の“先取り”意識

偏差値「60以上」を志望する中3生は、

大学まで進学することを、
ほぼ決めていると思います。


しかも、志望大学は、
国公立大学か、有名私立大学ですね。

(単に「大学進学」のみなら、
 偏差値55でも充分だからです。)


こうしたレベルの高校・大学では、

現代社会の仕組み、

特に「政治経済」について、
しっかりした理解が要求されます。

つまり、このレベルを志望する中3生は、

単に中学校の「公民」の教科書に
書いてあることだけではなく、

“それ以上”の理解も求められるということです。


また、「社会」に限らず、

入試国語の重要分野である「評論」でも、

環境問題や高齢化、国際化の話題
論じられることが多いのですが、

こうした話題は“時事問題”を含んでいます。


つまり、「社会」でも「国語」でも、

高得点を取るには、

こうした話題(時事問題)を
理解する必要があるのです。


そこで、意識の高い中3生向けに、

以下の本を、“読みもの”としてご紹介します。


<お勧めの1冊>

・樋口裕一「読むだけ小論文(基礎編)」学研


「小論文」は、高校生の科目ですが、

“時事問題”に対して、自分はどう考えるか、
意見を書く科目です。


本書で、著者の樋口先生は、

自分の意見を書くためには、

まず社会の問題点(≒ さまざまな時事問題)を
知る必要があると述べ、


国際化、高齢化、環境問題など、
現代社会の諸問題(≒ 時事問題)
について、

分かりやすく解説しています。


高校内容の先取りにはなりますが、

これは皆さんが志望している、

国公立大学、有名私立大学には
“必須の知識”ですから、


意識の高い皆さんが、

今からこれを読むことは
大いにプラスです。

もちろん、高校入試の“時事問題”に対しても、

的確に理解・説明できる可能性が
グッと上がるでしょう。


すでに大学まで見据えている皆さんは、
ぜひ試してみてくださいね!
 

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